【作家名】山本文彦 【作品名】鳥影 ※真作を保証します※ 『第10回宮本三郎記念賞 山本文彦展』日本橋三越(1992年4月)の出品作品です。 |
【作品について】 《サイズ》50号:画寸タテ90cm×ヨコ116cm 《技法》キャンバスに油彩 《署名》画面右下にサイン、キャンバス裏にサイン・タイトル、 裏木枠にタイトル・技法・サイズのシール 《状態》良好 | 【額縁について】 《サイズ》タテ109cm×ヨコ135cm 《状態》作家のイニシャル“fy”をデザインした豪華な額縁。 若干のキズ・スレがありますが問題ないかと思います。 《箱・袋》布タトウ箱・黄袋 |
1978年の『眠る木霊』から始まる”大地と生命”をモチーフとした山本文彦の”幻想的な裸婦”は、1991年に『叢岩』を二紀会に出品し、翌年に同作品で宮本三郎賞受賞となって山本文彦を代表する作品となる。 二紀展の出品作を見ると1994年には着衣の女性と裸婦、“海と生命”のモチーフへと移行している。 また、近年では裸婦を描いていないようだ。 当出品作『鳥影』は“幻想的な裸婦”のクライマックスに近づいた1990年の制作で「山本文彦 油絵展」(日本橋三越)に出品・販売され、1992年『宮本三郎記念賞・山本文彦展』(日本橋三越)に出展された作品です。 大地と水辺に横たわる裸婦は生命の根源を表現し、空を飛ぶ鳥は現実と非現実とをわずかに開いた空間でつなぎ合わせているかのようにも思えます。横たわる女性を上左側に、うずくまる女性は下中央の僅か左側に、水辺を下のやや右側に、空の窓をその上の少し右側に配置した構図がとてもバランスよく、空を水とを同系色にしないことで、裸婦・大地・水辺・空とで色のバランスも感覚的に計算されているのでしょう。そして、精緻を極めたマチエールから生み出さたこの作品は、宝石のように透明でありながら美しい光を放っているかのようだ。 マチエール作りに人一倍凝る画家・山本文彦は手の内をこう説明する。 「油絵具というものを考えた場合、私は非常に硬質な宝石のような感じに使いたいのです。実際、油絵具の艶やコクのある色調には宝石のような輝き委が感じられます。だから絵具を単に塗っていくというのではなく、磨きだされたという感じで使っていくようにしています。主としてホワイトで下地を作り、それにグレージングして、さらに磨きだすという描き方をしています。だから塗る、削る、描く、磨くという作業が何度も繰り返されることになります。かなり鉱物質的な色の輝きのようなものが出来て、下に塗った色が少し見えたりするので、ちょうど石を研磨するような楽しみがあります。 (山本文彦『肉体というコスチューム』月刊ボザールNo.118 ,1987年10月号)」 二紀展に出品される作品の多くは100号や200号と一般家庭に飾るにはかなり大きいと思いますが、 出品作品は迫力がありつつも大きすぎない50号で「山本文彦 油絵展」(日本橋三越)の図録をみると 「これはっ!」と目を引く1点で、かつ唯一の50号の大作です。(図録掲載外に50号が2点あります) もちろん、作品実物が掲載画像とは比べ物にならないほど美しいものであるのは全く表現できません。 |
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